『迷わず巻け』この言葉は正しかった。西沢に入ってから大滝までが核心部となる のだが、ザイルを出す回数も多く標高があがらない割には時間ばかり食う。そして核心部を抜けてから 稜線までがとんでもなく長く（感じた）、滝も連続する。メンバーの迅速な行動と体力が必要となる。
我々はメンバーが４人ということ、１箇所ルート判断を誤り１時間ロスするということもあり、ピークま で１４時間を要した。ピークからはヘッドランプの世界で、テントに入ったのは20時40分、くたくたに疲れ 切った。『酒がなくても眠れる』この言葉も正しかった。
この写真で正面に見える沢は枝沢で、本流は左に曲がっている。屈曲点まで行ったが深い淵が立ちはだか り、更に沢が右に屈曲していたため奥にあるであろう滝を見ることはできなかったが、あの水しぶきと轟音 から想像したとおり、高巻いている途中から見えた滝はすごかった。
